この記事の内容
スクワットは身体の大きな筋肉群を刺激する
スクワットにより筋量が増大し、基礎代謝の向上・脂肪燃焼の促進が期待できる
フォームに気をつけることにより誰でもスクワットの恩恵を受けることができます
スクワットは目的に合わせて回数、負荷、フォームを選択する
▽はじめに
ボディビルやフィットネス関係者からは「スクワットは最も重要なエクササイズである」ということをよく聞きます。
実際にスクワットは身体のもっとも大きな筋肉(太もも部分の筋肉)を刺激し、お尻の筋肉も刺激するエクササイズであり、筋肥大や筋力の強化を促します。スクワットにより上半身のトレーニングの効果も高まることがわかっています。
筋量の増大は、基礎代謝の向上へと繋がり、ひいては身体が機能的に脂肪を燃焼するようになります。
もし膝に問題を抱えている方がいる場合は、かかりつけのフィジシャンや医師に事前に相談することをお勧めします。ただし、他の脚部を動かすエクササイズに比べ(レッグエクステンションやレッグカールなど)正しいフォームで行われるスクワットは膝への負担は少ないとされています。
例えば、レッグエクステンションは膝の軟骨に摩擦を加えることになり、特にスタートポジションが膝を90°以上曲げた状態であったり、扱う重量が多い場合に顕著となります。
また、この運動は「アイソレーションエクササイズ」と呼ばれ、身体の一部(レッグエクステンションの場合は膝部)に負荷を集中させるためより慎重に運動を実施する必要があります。
対してスクワットは負荷をいくつかの大きな筋肉群(太もも、お尻)に分散させて行われるため、膝を集中した負荷に晒す事を抑えることができます。
もちろんどちらの運動も正しいフォームで行われていて、正しくセット数や休息が管理されていることが前提となります。
▽スクワットに関してのフォームのポイント
1. 腰を曲げずに行うこと(胸を張り、肩甲骨を寄せ、正面か斜め上に胸を向けながら行う)
2. 下げる動きをゆっくりとコントロールしながら行うこと(急に下げない)
3. 下げ切ってからまた上げる動作は反動をつけずに行うこと(ボトムポジションで反動をつけない)
4. 下を見ないでまっすぐ正面を見据えながら動作を行うこと(1.と同じ)
5. 膝が90°に曲がるまで下げること* (太ももが床と平行になるまでしっかりと下げる)
*下げる深さに関しては現在でも論争が続いており、膝に余計な負担がかかるのを防ぐために太ももが床と平行になるまで下げることを推奨する人もいれば、フルスクワット(完全に腰を落とす/しゃがむまで下ろす)での運動のみがよりお尻の筋肉に十分な刺激を与えることができると主張する人もいます。どちらの方法でやるかは扱う重さや、トレーニングの目的、成熟度によって変わってくるためトレーナーとコミュニケーションをとりながら決めることをチューダーズでは推奨します。実際にトレーナーの指導を受けたい方はこちらからお問い合わせください。
▽回数と挙上重量のセレクション
太ももの筋肉はハイレップス(12回以上の反復的な動き)の運動によりしっかりと効果が出る刺激を与えられると言われています。有名なボディビルダーのトムプラッツは1セット50〜100回を行ったとインタビューで答えています。
ジムでのトレーニング時にはフリーウェイト(単純な重りのラックで行う運動)とマシーンを使って行うことができますが、どちらが良いのでしょうか?
▽正しいフォーム指導の重要性
チューダーズでは正しいフォームで運動ができるようになるまで、かつ1人でトレーニングを行う際にはマシーンを使ったトレーニングをお勧めします。逆に、正しいフォームで運動を行える、もしくはパーソナルトレーナーなどフォームの指導が行える人が近くにいる場合はより強力に刺激を与えることができるフリーウェイトトレーニングをお勧めします。
ダイエットやシェイプアップ、身体機能向上が目的であれば、自重を用いたスクアットで素晴らしい効果を出すことができます。自重であれば家でもできるので、初心者の方はまずトレーナーにきちんとフォームを教わることが初めのステップになると言えるでしょう。
▽正しいフォーム
スクワットの場合、間違ったフォームして一番多いのは腰が曲がった状態で運動を行ってしまうことです。これにより腰を痛めてしまう可能性が高く立ってしまうため、フリーウェイトで無理に高重量を扱うべきではありません。
次に足の位置とつま先の向きに関してもポイントをお伝えします。
足を肩幅よりも狭い位置に置いて運動を行うと太ももの外側の部分により刺激を集中させることができます。また、少し広めのスタンスを取ると太ももの内側の部分を刺激することができます。まずは肩幅に足を置く「ノーマルスタンス」でバランスよく太もも(とお尻)に刺激を与えてあげれば良いと我々は考えています。つま先の向きに関しては足の位置にかかわらず、膝の向きと同じ方向を向いている状態にするべきです。これにより膝に無用な負担がかかることを防ぎ、下半身の筋肉群を効率的に刺激することができるからです。